岡山県岡山市中区の児童養護施設の社会福祉法人 備作恵済会 若松園です。

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歴史と沿革

若松園の歴史

 ー事業開始にいたる経緯ー

 明治29年 初代岡山市長花房端連氏、野崎万三郎氏及び当時の岡山県知事河野忠三氏等が首唱となって、岡山慈恵会という団体が組織された。そのころ、明治30年1月、英照皇太后陛下の御大葬に際し、地方慈恵救済の優詔を賜り、且つ、多額の御内金を下賜されたので、本会の目的を感化、育児、免囚保護の3事業とし、広く県民有志の協賛を得て明治30年10月1日「備作恵済会」と改称し、同31年10月社団法人の認可を得た。

 免囚保護事業は明治30年10月1日より岡山市天瀬に於いて「備作恵済会感化院」として発足した。その後、感化院は明治42年11月岡山市三門に移転し「備作恵済会三門学園」と改称したが、昭和3年4月1日に至りこれを岡山県に寄附移管した。今日の「岡山県立成徳学校」の前進である。

 「社団法人備作恵済会」は昭和9年に財団法人に改組したが、更に昭和11年12月5日に至り、岡山市津島1036番地に「育児院若松園」を設立し、被虐待児・貧困児を対象とした育児事業の経営を創めた。大東亜戦争終戦時の混乱期に当たりては、浮浪児・棄児・迷子等巷に溢れたので、情勢に即応してこれら不幸児の収容育成に当たると共に新しく制定された各種の社会立法に従い、昭和22年生活保護施設の認可、ついで児童福祉法の制定に伴い昭和23年4月同法の養護施設としての認可を受けた。その後、岡山県共同募金、その他の助成金により逐年拡充整備を図り、定員70名収容の施設とすることが出来た。

 そして、昭和26年社会福祉事業法の制定に伴い、「財団法人備作恵済会」経営の更生緊急保護法に依る姉妹施設「古松園」と分離し、新たに「社会福祉法人備作恵済会若松園」を設立した。そして、社会福祉事業法による、第一種社会福祉事業養護施設の経営に従い、世の薄幸なる児童の育成に努めることとなった。

                                 (平成12年7月発行 若松園広報誌「きらきら」より抜粋)

 

 

        昭和21年当時の若松園                    昭和26年当時の若松園

 

若松園の沿革

 

明治29年 岡山市初代市長花房端連氏ら有志により、岡山慈恵会が組織された。
明治30年 河野知事、花房市長等が発起人となり、備作恵済会と改め寄付を募り、岡山市瓦町に免囚保護院と感化院の両院を経営した。
明治31年 社団法人の認可を得た。
明治33年 感化院は、三門に移り三門学園と称したが、昭和3年、岡山県に寄付した。         岡山県立成徳学校は、その後身である。
昭和 8 年 免囚保護院は、市内東古松に移り、財団法人備作恵済会古松園となり、現在に至る。(平成8年より更生保護法人となる)
昭和11年

備作恵済会は、更に岡山市津島1036番地に、児童虐待防止法に基づく、育児院若松園を設置し被虐待児、貧困児の収容と育成の事業を開始した。

初代園長に国富友次郎が就任した。(昭和11年12月5日~昭和28年12月1日)

昭和19年 太平洋戦争苛烈となるにより、若松園はその施設全部を軍の接収するところとなり、終戦時まで園児は御津郡馬屋上村に疎開した。
昭和20年 終戦となり、軍の接収は解かれたが、戦後の混乱期に入り、不幸児の収容育成に努めた。
昭和22年 若松園は、児童収容施設に復し、生活保護施設の認可を受けた。
昭和28年

法人組織を変更し、社会福祉法人備作恵済会若松園を設立した。        

2代園長に大森次郎が就任した。(昭和28年12月2日~昭和47年7月31日)

昭和38年 天皇陛下より御下賜金をいただく。
昭和47年 3代園長に西彌が就任した。(昭和47年8月1日~昭和57年3月31日)
昭和56年

国県補助金により、現在地岡山市中区海吉206番地に全面移転をした。

敷地内に幼児用プール(防火用水を兼ねた)を設置した。

昭和57年 4代園長に髙月和紘が就任した。(昭和57年4月1日~平成29年3月31日)
昭和62年 創立50周年に際し、「創立50周年を顧みて」を発行し、卒園者や退職職員も参加して盛大にその式典を開催し祝った。
平成 2 年

学区内に一戸建て住宅を借り上げ、地域における小規模ケアを開始した。   

(平成2年度~平成15年度)

平成 7 年 国県補助による大規模修繕補助事業として児童棟の一部を2人部屋に改装した。
平成 8 年 岡山市の委託を受け、岡山市子育て短期支援事業(ショートステイ)を開始した。
平成13年 職員宿舎を心理療法室3室の心理療法棟に改修した。
 平成16年 学区内に木造2階建て住宅を借り上げ、地域において小規模ケアを開始した。  (平成16年度~平成22年度)
平成18年

職員宿舎を2階建てに改築し、本園敷地内における小規模ケアを開始した。

(平成18年4月1日~)

平成21年 瀬戸内市の委託を受け、瀬戸内市児童短期入所生活援助事業(ショートステイ)を開始した。
平成23年

学区内(岡山市中区海吉)に土地・建物を購入し、分園型小規模グループケアを開始した。(平成23年4月1日~)

平成27年

学区内[岡山市中区福泊]に土地・建物を購入し、地域小規模児童養護施設を開設した。(平成27年4月1日~)

平成29年 5代園長に津嶋悟が就任した。(平成29年4月1日~)
平成30年

本園敷地内に児童家庭支援センター「どんぐり」を開設した。(平成30年7月1日~)

令和 2 年 自立支援コーディネーター職員を配置した。
令和 3 年 児童棟B「もみじの家」を小規模グループケアとした。
令和 4 年

児童棟A「さつきの家・さくらの家」を中舎ホームから小舎ホームに運用規模を  変更した。

学区内[岡山市中区海吉]に土地を購入し、地域小規模児童養護施設を新設した。(令和4年4月1日~)